韓国軍関係者は13日、北朝鮮からゴミをぶら下げて飛来する風船の一部に、全地球測位システム(GPS)の装置が取りつけられていた、と明らかにした。北朝鮮は飛行データを蓄積しているとみられるが、「(特定の地点に飛ばすための)風向きなど気象(条件)を克服するには限界がある」としている。

 北朝鮮は今年5月以降、28回にわたり韓国側に「ゴミ風船」を飛ばしている。韓国軍関係者は「(ゴミ風船の)技術の発展の可能性を追跡し、偶発的な状況に備えている」としている。

 韓国大統領府の申源湜(シンウォンシク)・国家安保室長は13日に出演したテレビ番組で、GPS装置について、人口の多いソウル地域に落下させる目的ではないかと指摘。一方で北朝鮮が風船で爆発物を落下させる可能性については、「武器化する可能性は排除できないが、過度な解釈だ」と否定的な見方を示した。

 韓国軍は、これまでに風船に…

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